今更ながらVisual Basic 6.0のプログラミングを学びたい人に…

Visual Basic 6.0 (VB6) は10年以上前にリリースされたとても古い製品です。しかし、一部の教育の現場ではいまだにVB6が使われることがあるようです。まあ、VB6は古いとはいえ、プログラムの基本的な構造(ループや条件分岐)などを学ぶだけなら別にVB6でもよいと考えるのも確かでしょう。ここでは学校などでVB6を使ってプログラミングを学んでいるが、自分のパソコンでも、しかもタダで済ますにはどうすればよいかについて説明します。

勉強中で知識が十分でない人たちのために次のことを一応念押ししておきます。
VBはバージョン6までと、それより後のバージョンでは言語使用に大きな違いがあり、互換性がない。
・そのため最新版のVB2008を使用してVB6の勉強をすることはできない。
・VB6は大変古い製品なので、現在入手困難になっている。(店で売ってない)
・これから独学でプログラミングを勉強するならVB6を選択すべきではない。

(1) Visual Basic 5.0 Control Creation Edition (VB5CCE) を使う
VB5CCEを使ってタダでVB6の勉強ができます。バージョンが5ですが、特別なことをしなければバージョン6と大きな違いはありません。ただしタダで使えるだけあっていくつかの制限があります。製品版との最も大きな違いは、実行可能ファイル(exeファイル)の作成ができないということです。つまり、自分の作ったソフトウェアを他人に配布して使ってもらうことはできません。ただし、自分で練習する程度なら全く問題ないです。
ちなみにVB5CCEなるものがリリースされたいきさつを知るには、このサイトをみるとよいです。

・VB5CCEの入手
マイクロソフトのサイトからダウンロードできます。
こちらです→http://download.microsoft.com/download/vbcc/SP/05.00.4319/W9XNT4/JA/VB5CCEIN.EXE
とにかく古いブツなので消される可能性があります。2009年3月現在でダウンロードできました。
ヘルプファイルが別に入手できるのでダウンロードしておきましょう。
こちらです→http://download.microsoft.com/download/vbcc/Help/4.71.0121.0/W9XNT4/JA/CCEHELP.EXE

・インストール
普通にインストールしてください。Windows Vistaでも特に問題はありませんでした。(さらにx64版でも問題ありませんでした。)

・実行
Vistaだと「システムの設定が不正なため、Visual Basic を起動できませんでした」なるエラーが発生して起動できません。この場合は右クリックメニューの「管理者として実行」を試してください。起動できます。2回目以降はエラーは発生しなくなるようですが、実行中のエラーもあり得ますので常に「管理者として実行」しておいたほうが安全です。

▼起動時にエラー
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▼管理者として実行
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▼VB5CCE
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・感想
VS6のMSDNライブラリに付属しているサンプルプロジェクトを開いてみました。基本機能は問題なく使えるようです。ただ、VB6で保存したプロジェクトをVB5で開くと「~は不正なキー'Retained'を含んでいます。」なるエラーが発生しますが、「はい」を押せば問題ないです。

▼不正なキー?
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(2) Visual Basic 6.0 の評価版を使う
VB6評価版なるものがあります。しかしタダでは使えません。なぜか。VB6評価版は書籍の付録でしか手に入らないからです。しかも当時の書籍の一部はすでに絶版になっているようです。ただ幸いなことに古本市場では潤沢に流通しているようです。どうしてもVB6体験版がいいという人のために、お勧めの本を挙げておきます。
こちらです→http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4881357182/249-8796999-5985928
山本 信雄 (著) Visual Basicはじめてのプログラミング

なお、VB6評価版はVB5CCEと同じく実行可能ファイルの作成ができません。英語版のVB6でWorking Model Editionというものがありますが、これは日本語版のVB6評価版に当たるものです。

▼VB6 評価版
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